広島は12日、今季限りで阪神を退団した今岡誠内野手(35)について広島市内の球団事務所で編成会議を開き、松田元オーナー(58)が「(獲得)しない」と明言した。
11日のトライアウトで唯一関心を示していた西武の前田康介球団本部長(64)も「獲得は厳しい」と一転消極的。現役続行へ新天地を探し求める今岡だが、風前の灯火となった。
来季の補強ポイントから「今岡」が完全に消えた。
球団事務所で行われた編成会議後、松田オーナーが最終決断を下した。
「(獲得は)しない。現場との話し合いというより、うちの編成でいろいろ話して決めた。しない、ということになった」
11日に甲子園の室内練習場で行われた12球団合同トライアウト。
広島側はビデオ撮影し、今岡に古傷である右手バネ指の症状を直接聞くなどの“事情聴取”もしていた。
持ち帰った映像を総帥自らもチェック。
鈴木球団本部長も「検討したけど、(獲得意思は)ない」と言いきった。
2003年には打率.340で首位打者、05年には147打点で打点王のタイトルも獲った。
さらに野村新体制になって、一塁で2年連続ゴールデングラブ賞をとった栗原を三塁にコンバート。
そこで、空いた一塁のポジションに今岡が入るという構想も考えられた。
三塁と一塁を守れることから、代打と内野手の控え要員という位置づけもあった。
しかし、川端編成グループ長が「失礼のない金額がどうなのかわからないんで…。難しい」と、今季1億8000万円の高額年俸がネックとなっていることを示唆。
06年以降、本来の力を発揮できず、衰えも否めない状況だ。
今季は2軍でも試合にほとんど出ていないことも、要因となったもよう。
選択肢の獲得には消極的ではあったが、総帥が断を下した。
今後は、新外国人などを含めた新戦力を探す方針。
静かに吉報を待つ今岡との縁はなかった。