楽天の野村克也監督(74)が、24年間の監督生活の最後を22分間のボヤキで締めくくった。
後悔だらけのクライマックスシリーズ(CS)第2ステージ、岩隈の慣れない中継ぎ起用、中谷への説教、もう1年監督を続けたかった心残り…。
(野村監督)
敗戦監督に話しがあるのか。おい。就職お願いします。
明日から浪人です。
--試合を振り返って
(野村監督)
間違いだらけの第2ステージだった。後悔ばっかり。
今日はそれが象徴的な試合だった。まず、先発投手の選択を間違った。
そこから始まる。迷わざるを得ない。
自己弁護すればチーム事情だ。向こうは迷わない。こっちはだれにするか迷う。それが出た。
信頼、信用していないのが以心伝心で藤原にも伝わる。
責任を感じて投げていただろうに。
監督は選手を生かさないといけないのに殺してしまった。
そういう意味で選手にも謝罪しないと。長い経験があるのにとんでもないこと。
おわびのしようもない。
仙台で日本シリーズをやる夢があったけど果たせなかったのが一番残念。
仙台のファンの人、ごめんなさいね。
--岩隈の中継ぎ起用
(野村監督)
慣れないことをやらせちゃったね。ちょっと力んだ。
コントロールミス。口を酸っぱくして伝えてもらっていたんだけど。
直球はストライクを絶対投げるなって。見せ球にして変化球を低めに集めろって。
そう伝えたんだけど、直球が真ん中にいった。まあ後の祭り。すべてオレの責任だ。
--第2ステージを振り返って
(野村監督)
ビッグゲームはチームの力が一番出る。監督のチームへの指導、教育がもろに出る。
なんらかの差もあるんだけど、日本ハムの選手はよく野球を心得ている。
嫌なことをやってくる。ここまでくると力の差はない。
メンタルな部分の差だ。日ごろの教育の大事さをしみじみ思う。
--足りない部分は
(野村監督)
来年はない。オレはもう関係ない。
次の監督にすべてを託す。余計なことを言うと失礼だ。
--ノムラの教えは浸透したのか
(野村監督)
浸透していない。まるっきり。
橋上(ヘッドコーチ)とも話していたんだけど、こういう教育は誰がやるのか。
その辺が定かでない。
8回裏、ダメ押しが欲しい場面で、日本ハムの田中がカウント1-2から、打つ気なく見逃した。
あの姿勢だよ。自主的に待って出塁の可能性を広げる。
うちではそんな選手誰がいる。結果は凡打だったけど、よくわきまえている。
その差だよ。それがうちはできない。
四球もあれば内野安打もあるし、プッシュバントもある。
そういう姿勢がムードをつくる。そういう野球がやりたかった。できなかった。
--日本ハムの選手も一緒に胴上げ
(野村監督)
一緒になってお別れしてくれた。感無量。胸につまされた。
教え子が野球界にいるのは、やっぱり縁だね。喜ばしいこと。
人間何を残すかで評価されるけど、人を残すのが一番。
少しは野球界に貢献できたかなという心境だ。
--マスコミに対して
(野村監督)
長い間いじめていただいてありがとうございます。
私の人望、人徳のなさ。マスコミのえじきになる。
--田中でなく岩隈を選んだのは
(野村監督)
マーくんは昨日投げたばっかりだから。順番にいったみたいよ。
岩隈には投手コーチを通じて確認してあった。
いつでも行きますって力強い返事をもらっていた。
彼もストライクを投げるつもりはなかったと思う。
とにかく直球はストライク投げるな。低めの変化球でまとめていけって言ったから。
オレは歩かせろって言ったんだけど、岩隈がスレッジと勝負したいって言ったから。
常識は歩かしですよ。まあ、行かしてくれって言うんで、そこはしょうがない。選手優先だから。
--中谷を説教していた
(野村監督)
野球選手の本能がないから。
3回一、二塁で小谷野がフライを上げて、打者が走っていないのが分かる。
そんなものはワンバウンドだ。トリプルプレーだよ。
そういう本能がない。教えるもんじゃない。ああいうところですよ。
だれでも感じること。バントにはインフィールドフライがないんだから。
--最後のボヤキ
(野村監督)
まあ、すいません。
--敵地で野村コール
(野村監督)
ありがたいこと。野球屋冥利(みょうり)に尽きる。
敵地であれだけ声援、激励をしてもらえればね。
--胴上げの時の心境は
(野村監督)
やだなって。照れくさいや。あんな胴上げは初めてだ。優勝の時しかなかったから。
稲葉に日本シリーズ頑張れって言ったら、長い間ありがとうございましたって言ってた。
山崎武司が音頭をとってた。
重いぞって言ったんだけど、軽くなったかな。
--終戦を迎えて
(野村監督)
チームとしてはこれで良かったんじゃないか。段階を踏んでいった方がいい。
ビッグゲームに負けることで得られるものもある。
足りないものも分かるし、負けた方が真剣に反省する。
--97敗したチームを立て直したが
(野村監督)
晴れ晴れした気持ちはないな。ああしとけば良かった、こうしとけば良かったというのはいっぱいある。
自分の力のなさ。怠けたツケだな。
--印象に残った試合は
(野村監督)
記憶力がないからすぐ忘れる。でも今年がすべてじゃない。
2位を決めてCSの権利を取った時。第2ステージ進出を決めた時。
あそこでしょう。わがまま言わせてもらえれば、もう1年やらせてもらいたかった。
石の上にも3年、風雪5年。4年は中途半端だった。
まだ選手にやってほしいことがいっぱいあった。
日本ハムと安打の数はそんなに変わらないけど、メンタルに差がある。
田中の例もそうだし、稲葉もインコースに投げてこないなって思えば、外を待ってレフトに本塁打を打つ。
相手のスキを突く、気配を感じる。空気を読む。
それがオレの大好きな無形の力だ。
言葉でやんや言ってきても、全然、選手たちが理解できなかった。
ネット裏から見させてもらいますよ。楽天の変ぼうぶりを。
どう変わっていくのか。