花巻東(岩手)の菊池雄星投手(18)が25日、涙ながらに大リーグ挑戦の夢を封印し、日本のプロ野球入りを表明した。
29日のドラフト会議では指名されれば「全球団OK」を打ち出したが、意中の球団はズバリ楽天だ。
お隣・宮城のいわば地元球団入りは、菊池本人だけでなく家族、親類一同の願いでもある。
【ID野球に興味】
国内各球団がもろ手を挙げて大歓迎の菊池の「国内志望」。
これで、1989年の野茂英雄投手、90年の小池秀郎投手の史上最多8球団を超える競合の可能性は大いに高まってきた。
楽天代表としてクジを引くことが決まっている島田亨オーナー兼球団社長の右腕には、菊池と家族、地元ファンの期待が重くのしかかっている。
「楽天は最も熱心に雄星を調査してきた球団です。花巻東へ進学する前から、グラウンドに足を運んで注目しているのは本人もよく分かっている」と菊池の少年時代をよく知る関係者。
新幹線なら岩手の新花巻駅、北上駅、盛岡駅から楽天の本拠地仙台まで45分以内。
菊池の近親者も「できれば楽天に指名していただけるのがいいかなあと思っています。クジ引きだから何ともいえないのは分かっていますが。家族そろって追っかけをしているので」と話している。
さらに菊池も野村克也監督のID野球に興味を持っている。
「短い期間でもいいから教えて欲しい」とも周囲に話している。
楽天の名誉監督に就任する野村監督は、自身の背番号19を「菊池にやる」とまで言っており相思相愛。
楽天に指名されれば、菊池の国内プロ行きの選択は大成功だ。
2番手がソフトバンクと日本ハムだ。ともに菊池の意中球団でもある。
前出の関係者は、ソフトバンクについて「楽天に並んで、早い時期から雄星を追いかけている。本拠地は最も遠いが、球団の誠意は十分に伝わっている」という。
菊池は日本ハムの投手育成法に興味を持ち、指導を受けたい気持ちがある。
面談では、「ダルビッシュ有投手はどんな人か。教えてもらったりすることはできるのか」と質問した。
東北と北海道というロケーションからも親近感があるようだ。
続いてヤクルト。石井一久ら大リーグへの輩出実績が高く、インディアンスとの提携にも関心がある。
弱小球団のマウンドを預かることにも魅力を感じており、横浜もOK。
阪神に対しても、「ファンが怖い気がする」と、熱狂的な土地柄を警戒しているそうだが、チームに対しての悪い印象はない。
さらに菊池の1位指名回避を表明している巨人(ホンダ・長野で決定)、広島(長崎清峰・今村を指名方針)も好きな球団。
両球団が方針を変更して1位指名し、交渉権を獲得したとしても菊池は嫌がらないはずだ。
微妙なのはオリックス、中日に指名されたとき。
もちろん菊池は指名されれば入団するが、家族、親類、地元ファンからは渋い反応が上がるかもしれない。